詐欺被害は他人事ではない
みなさんは「詐欺」「悪徳商法」と聞いて、どんなことを連想しますか。
たとえば「オレオレ詐欺」や「振り込め詐欺」など、特殊詐欺と称される詐欺事件は、今でも毎日のように新聞やメディアで取り上げられているので、ご存知の方も多いでしょう。
また、「キャッチセールス」や「アポイントメントセールス」、「サイドビジネス商法」などの悪徳商法被害についても、トラブルに巻き込まれてしまう人たちが後を絶ちません。
もし、こうした詐欺や悪徳商法について
「自分には関係ない」
「自分だけは騙されない」
などと思っているのであれば、ぜひとも認識をあらためてほしいのです。
詐欺の被害に遭うのは、他人事ではありません。
私はかつて、ふたつの詐欺事件の被害者となったことがあります。ひとつは高額の羽毛布団を購入させられるという高額商品販売詐欺、もうひとつは、その羽毛布団を販売した業者に対して訴えを起こし、高額の賠償金を得られるという弁護士を装った詐欺です。
ふたつ目の詐欺は最終的に刑事事件にまで発展し、詐欺師一味は逮捕、起訴されましたが、この事件のせいで、私は蓄えていた財産のほとんどを失ったばかりか、サラ金の借金を抱え込むことになりました。
「なんでそんなのに騙されるんだ」と思う人もいるでしょう。私も今ではそう思います。
ですが、その当時はまるで、熱に浮かされているかのように、詐欺師の言うがままに何度もお金を渡してしまっていました。
それこそが、狡猾で人間心理を悪用することに長けた詐欺師や悪徳業者の手口です。
彼らは人々から金を掠め取るために、ありとあらゆる方法を使います。そして、人の弱さや思わぬスキにつけ込むのが何より得意なのです。
「自分には関係ない」
「自分だけは騙されない」
詐欺や悪徳商法の被害に遭った人たちもまた、以前はそんなふうに思っていました。私だって当時はそうでした。そんな人たちこそが騙されてしまうのが「詐欺」であり、「悪徳商法」というものなのです。
何度でもくり返しますが、詐欺や悪徳商法の被害はけっして他人事ではありません。まずはそのことを意識してほしいのです。次に被害に遭うのは、もしかしたら貴方かもしれません。