お金を騙し取られない、たったひとつの心構え

「ノット・ファースト・コミットメント」を徹底して詐欺・悪徳商法被害ゼロを目指す

詐欺だとわかってもお金を振り込んでしまう心理

前回のエントリーでは、「劇場型」と呼ばれる振り込め詐欺の典型的な手口である「三役系」のシナリオを紹介しました。そしてそこで、この手の詐欺行為の本質が、ターゲットに対する「脅迫行為」に該当するものであることも書きました。 sagi-zero.hatenablog…

「劇場型」詐欺シナリオの定番

振り込め詐欺について調べていると、よく「劇場型」という言葉と出くわします。 これは、複数の詐欺師がそれぞれ役割を演じることで、より臨場感を出すような詐欺の手口のひとつで、ターゲットの心理をかく乱し、より効果的に追い詰めることを目的としていま…

騙り調査について

「オレオレ詐欺」をはじめとする特殊詐欺の手口、それも、高齢者をターゲットとした手口について、年々その多様化、巧妙化、組織化が進んでいるという話をよく聞きます。そして、その高度な詐欺のテクニックを支えているもののひとつに、ターゲットの詳細な…

「断る力」に大いに学べ

勝間和代氏の『断る力』という本があります。 これは、他人や組織に無理やり自分を合わせようとするのをやめ、意にそまない仕事や頼まれ事についてはきっぱりと「断る」ことを推奨する本ですが、たんに嫌なことをはねつければいい、ということではありません…

フードファディズムについて

以前、テレビ番組で「納豆」が体にいいとか、「バナナ」で簡単にダイエットができると放送されたせいで、一時期納豆やバナナが品薄になったことがあります。 私はどちらも定期的に食べていただけに、それまで普通に売られていたものが急に品切れになって、ず…

ア・タ・リ・マ・エの原理と「カチッ・サー」

特殊詐欺(「オレオレ詐欺」や「還付金詐欺」など、一連の振り込め系詐欺)の被害、とくに老齢者の老後資金をターゲットにした詐欺被害の増加を受けて、警視庁は東京都や各企業、団体と連携し、「特殊詐欺根絶アクションプログラム・東京」というプログラム…

被害者を責める人の心理

詐欺の被害に遭ったとき、人は必要以上に自分を責めるものだということは、じっさいに詐欺の被害者となった経験のある自分自身がよく理解していることですが、それ以上に、詐欺の被害に遭った人に対して、それとは無関係の人たちまでもが必要以上に彼を責め…

「カモ」探し? マイナンバー占い

前回のエントリーで「マイナンバー」に関する詐欺行為について書きました。 今のところ、マイナンバー制度自体、行政の手間を省くという意図が強いという印象があり、個人としてどのようなメリットがあるのかが今ひとつ見えてこないこともあって、その詐欺の…

マイナンバーに関する詐欺について

2015年10月より国民に割り当てられる「マイナンバー制度」については、開始される前から詐欺の手口に使われるのではないか、という懸念がありましたが、案の定、その手の詐欺があちこちで報告されているようです。 www.yomiuri.co.jp 上のリンク先の記事をは…

「ロト6」詐欺

news.livedoor.com 6つの異なる番号を選び、当選番号と一致した人に当選金を配当するという宝くじ「ロト6」を悪用した詐欺については、2013年頃からその被害が急増しているという話を聞いたことはありましたが、こうして今年(2015年7月)のテレビ番組のな…

電話による架空請求詐欺のパターン

togetter.com どうやら、相手が法学部教授だったらしく、悪徳業者側が言いように翻弄されてしまったというエピソードがまとめられています。まあ、たしかに7万円の訴訟請求で60万円の費用を請求する弁護士がいたら、その弁護士の方がむしろ悪徳業者ですよね…

ブログ構成について

このブログでは、詐欺・悪徳商法を未然に防ぐ「ノット・ファースト・コミットメント」を提唱しております。

振り込め詐欺救済法

万が一、悪徳商法に騙されて売買契約を結んでしまったとしても、消費者側には「クーリング・オフ制度」という心強い制度があります。条件さえ満たしていれば、消費者側から一方的に契約を解除できるという強力な制度で、しかも悪徳商法の取引のほとんどが、…

業者がクーリング・オフに応じない場合

もし、売買契約した相手が悪徳業者である場合、クーリング・オフの書面を郵送しても、なかなか返金に応じないことがあります。それどころか、なんだかんだ難癖をつけてきたり、逆にクーリング・オフの取り消しをするよう脅されたりすることもあるのは、前回…

クーリング・オフの代行を依頼する

クーリング・オフの手続きについては、自分ですべて行なうことも可能ですが、本当にクーリング・オフが可能なのかどうかの調査や、書面の正しい書き方、どのようにして届け出るのかなどを自分で調べなければならないため、慣れない人にとっては想像以上に手…

クーリング・オフの手続き方法

売買契約がクーリング・オフ対象の条件をすべて満たしているとわかったとして、では具体的にどのような手続きをとればいいのかを説明します。 クーリング・オフの手続きは「契約解除通知書」を郵送して行ないます。特に所定の用紙があるわけではありませんの…

クーリング・オフを利用する

クーリング・オフとは 悪徳商法に引っかかって、まんまと不要な商品を購入してしまった場合、まず最初に考えるべきなのは、「クーリング・オフ制度」を利用できるかどうか、ということです。 クーリング・オフとは、訪問販売や通信販売などの、消費者トラブ…

詐欺・悪徳商法被害の相談場所

消費生活センター 消費生活センターは地方公共団体によって運営されている機関で、消費者からのさまざまな相談業務を行なっています。「悪徳商法」による被害もまた、消費生活に関係することであり、悪徳商法のさまざまなケースについて、相談に応じてくれま…

「まず相談」という選択肢

私が詐欺に遭ったときは、けっきょくそれが最後まで詐欺であるということを認めることができず、刑事事件として警察が動き出すまですべて自分ひとりで抱え込んでしまっていたのですが、今にしてみれば、それがどれほど愚かな思考であったのかが身にしみてよ…

ファースト・アプローチのタイプ別詐欺対策

はじめに 前回のエントリーでは、詐欺や悪徳商法の事例は大きく3種類に分類できるということを書きました。 sagi-zero.hatenablog.com では次に、この3パターンの詐欺に対して、どのように「ノット・ファースト・コミットメント」を徹底すべきなのかを解説…

詐欺・悪徳商法は3種類に分類できる

この「詐欺対策(実践編)」と名づけたカテゴリーでは、「ノット・ファースト・コミットメント」の実践のため、詐欺や悪徳商法の事例を大きく15種類にわけて紹介してきました。 オレオレ詐欺 還付金詐欺 架空請求詐欺 融資保証金詐欺 ワンクリック詐欺 フィ…

資格商法

就職難でなかなか内定をもらえない卒業間近の学生や、手に職をつけて就職を有利にしたい人、あるいはリストラの不安を抱えている社員や、家計の足しになるような働き口を探している主婦など、昨今の厳しい就業事情を反映してか、「簡単に資格が取得できる」…

送り付け商法

購入した覚えのない商品を一方的に相手に送り付け、勝手に売買契約が成立したと思い込ませて代金を請求する――私がこの「送り付け商法」という手口をはじめて知ったとき、「そんなやり方があったのか」と、その逆転の発想に舌を巻いたものです。 別名「ネガテ…

催眠商法(SF商法)

昔観たテレビドラマで、この「催眠商法」のシーンがあったことを覚えています。もっとも、どこの放送局であるとか、どんなタイトルのドラマだったのか、主演俳優が誰だったのかはすっかり忘れてしまっているのですが、どこかの特設会場に近所の主婦や高齢者…

点検商法

私は弁護士を装った賠償金詐欺で大金を失い、最後には刑事事件の被害者として扱われた経験をもっていますが、そうした詐欺のそもそもの発端は、布団のクリーニングを装って相手の家を訪問し、高額の布団を買わせるという悪徳商法にひっかかったことでした。…

利殖商法

前回の「サイドビジネス商法」でも書きましたが、悪徳商法のひとつであるこの「利殖商法」がいかにも使いがちな宣伝文句もまた、インターネット広告でよく見かけます。たとえば「私は株で月1,000万稼ぎました」とか、「これでダメならFXはやめろ」といった…

サイドビジネス商法

「一日一時間の在宅作業で月10万稼げる」――最近ではインターネットの広告でも、こうした宣伝文句がよく目につくようになっていますが、この手の誘いは「サイドビジネス商法」と呼ばれる、悪徳商法の最初のアプローチである可能性が大きいです。 マルチ商法や…

アポイントメントセールス

おもに20歳台の若い男女をターゲットとすることが多い「アポイントメントセールス」とは、その名称どおり、何らかのアポイントメント、つまり相手から「会う約束」を取りつけるところからはじまる悪徳商法のひとつです。 最初のアプローチとしては、ハガキや…

マルチ商法(対策編)

「ノット・ファースト・コミットメント」によるマルチ商法対策を語るうえで、前回のエントリーでは、まず「マルチ商法」とはどういう仕組みで成り立っているのかを説明しました。 sagi-zero.hatenablog.com 詐欺対策として、なぜマルチ商法の仕組みを説明し…

マルチ商法(仕組み編)

悪徳商法のなかでも、マルチ商法ほど失うものが大きいものはない、と個人的には思っています。かつて私は刑事事件にまで発展した詐欺の被害者となり、1,000万近い現金のほかに消費者金融の借金を背負わされる羽目に陥りましたが、それでもまだ助けてくれる人…