お金を騙し取られない、たったひとつの心構え

「ノット・ファースト・コミットメント」を徹底して詐欺・悪徳商法被害ゼロを目指す

お金を騙し取られないたったひとつの心構え

私は過去に刑事事件にまで発展した詐欺事件の被害者になり、それ以前も以降も、いろいろな形の詐欺や悪徳商法にあやうく騙されそうになってきました。

それは私にとって、大きな痛手となった最悪の出来事でしたが、だからこそ、なんとしても詐欺や悪徳商法の被害に遭うのを未然に防ぐ方法がないものかと考えてきました。

ネットを調べてみると、いろいろな詐欺や悪徳商法があり、具体的な例を挙げてその対応策が紹介されているのがわかります。だいたい要点をまとめると、以下のような感じになります。

  1. けっして慌てず、まずは冷静になること。
  2. 日頃から情報収集すること。
  3. 即断即決を避け、自分から確認すること。
  4. 甘い話や、うまい金儲けはないと考えること。

どれも、まことにもっともな対応策ではあるのですが、同時に、どれも決定打とはなりえないものだという印象がどうしても拭えません。

まず、1番の「けっして慌てず、まずは冷静になること」ですが、詐欺師や悪徳業者たちは人の心理に付け込むプロです。彼らはこちらの思いもしない手口で、相手の冷静な判断力を失わせ、迷ったりする暇を与えず思いのままに行動させるように仕向けるのがじつに巧みです。

とくに「振り込め詐欺」のたぐいなどは、何人もの詐欺師がグループとなって、それぞれが役割を演じてみせることで臨場感をもたせたり、背景の音(たとえばパトカーのサイレン等)を演出したりと、その手口は年々巧妙かつ悪質なものになってきています。

2番目の「日頃から情報収集すること」にしても、詐欺や悪徳商法の手口は日進月歩で、そうした被害を防ぐための制度や法律が新しく施行されても、その盲点を突くようなあらたな詐欺が出てきたりします。どれだけ情報を集めてもキリが無い、というのが現状です。

3番の「即断即決を避け、自分から確認すること」については、たとえばマルチ商法やキャッチセールスなどの悪徳商法は、相手を自分たちのホームである事務所や喫茶店などに連れていき、なかば監禁状態にすることで高額商品を売りつけるという手口のため、いったんそうした状況に追い込まれてしまうと、自分から何かを確認するような手を打てなくなるどころか、1番に出てきた「冷静な判断」すら奪われてしまいかねません。

4番の「甘い話や、うまい金儲けはないと考えること」もまた、いつもの精神状態であれば問題ないのですが、たとえば失業して心が弱気になっていたり、将来への漠然とした不安といった要素は、ついついそうした「甘い話」へと吸い寄せられてしまいがちです。

じつは、これらの対応法を試みる以前に、まず押さえておくべきポイントがあります。たったひとつ、そのことだけを忘れないようにすれば、ほとんどの詐欺・悪徳商法の被害に遭うのを、未然に防ぐことが可能だと私は考えています。

そのたったひとつの方法とは、「ノット・ファースト・コミットメント」、つまりファースト・コミットメントを相手に与えないことです。

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